顧客インタビューの難しさ
先日、顧客インタビューをひさしぶりに行った。
その難しさについて、
考察してみたい。
エンドユーザーへのインタビューというものは、
質問項目の作成準備もあり、
当日はほぼ1日つぶれ、
またクライアントもお客さんへの依頼、
連絡調整などかなり事務負担がかかるので、
「手間暇費用」の投資額が大きくなる。
しかし、
この投資がのちに、
広告のランディングページのコンバージョン率アップ、
GoogleアドワーズやYahoo!リスティング広告の広告文のクリック率アップ、
に密接にからんでくるので、
特に高額商品の販売案件でかつ、
担当するマーケターがその商品のユーザー層に合致しないのであれば、
決して手を抜くことができないマーケティング・プロセスになる。
(大手広告代理店のキーワード広告アカウントのレベルが低く成果が出にくいのは、
こういう重要な定性データ収集のプロセスを平気ではしょるからである)
※顧客インタビュー(顧客事例)とは?については、
下記、を参照ください。
事例制作の専門会社:カスタマワイズ (導入事例、顧客事例(事例広告)、ユーザー事例、お客様事例の、顧客インタビュー制作)
この顧客インタビューであるが、
難しい点はたくさんある。
・短時間でマーケティングに重要な深堀りした情報を引き出さなければならない
・インタビューを受ける人の緊張感をとってあげてわかりやすい質問からしなければならない
・「話したいこと」を相手のペースで話をさせてあげながら、こちらが聞きたいことに上手にはさんでいかなければならない。
などなどである。
特に重要なのは、
「インタビューを受ける人は様々で、話慣れている人も慣れていない人もいる」
という事実である。
「話をするのがあまり得意でない人」
の場合は、
よいコメントを引き出すのに苦労することがある。
どうしても言葉が少ないので、
会話に広がりがなくなり、
質問も半を押したようなものになってしまい、
インタビューがつまらないものになってしまいがちである。
ただし、
これはある程度インタビューに慣れてくると、
対処が可能になってくる。
答えやすい質問から話をしてもらったり、
あるいはこちらから「例えば〜ということでしょうか?」などと水を向けてあげることで、
突然、「話をしたいモードに変わる」こともよくあるからだ。
逆に難しいのは、
「話をするのがすごく得意な人」で、
人前で話をするのがご職業だったりする顧客の場合である。
このような高度に知的なご職業の方のケースでは、
インタビューをする、
と依頼をした時点で、すでに、
「このような話をしよう」
とある程度決めて来ていただいているので、
言葉を引き出せないということはない。
流暢にお話いただいて、
インタビューアーとしてはとても楽なことも多い。
ただしその反面で、
こちらが本当に聞きたいこと、
深堀りしたい質問ができない、本当のニーズをなかなか聞き出せない、
というデメリットもある。
対処法としては、
最初から「この方はとても話をするのが上手そうだ」とわかったら、
質問項目を事前に知らせてしまったほうがよい、
ということになる。
通常、顧客インタビューは、
なるべく顧客の深いニーズを知るために臨機応変に質問していくため、
質問項目を事前に知らせることはデメリットになるのでしないのだが、
逆の方がよいケースもある、ということである。
単に顧客にヒアリングをする、
といっても非常に奥深い世界というものがある。
そう感じた1日でした。