強烈なマゾ的快楽を得たければ、映画ブラックスワンはおすすめ。
投稿日:2011年5月23日
映画ブラックスワンを見に行った。
極めて異色な映画で、
「まあよくこんな映画つくったな」
というのが率直な感想である。
内容は、
暗いし、怖いし、痛々しいし、救いようがないし、
嫌悪感だらけで、
何度となく、
「もうなんでもいいから早く終わらせてくれ」
と思いたくなるような場面の連続だ。
監督はサドに違いない。
そこに、
ポートマンの、
官能、美、バレエに対する敬虔(こう表現する以外にない)な思い、
強烈なストイックさ、
だけが部分的に、
ほんとに一瞬一瞬だけ輝くのである。
とにかく、
嫌な映画である。
絶対に二度と見ることはない、
と思いながら鑑賞していたのだが、
しかし、
見終わった後に、
脳裏には、
ブラックスワンを演じるポートマンの妖艶さ、
悲劇のホワイトスワンのストイックなバレエが、
何度も、何度も蘇る。
離れたくても離れられない麻薬のような快楽、
といってもいいだろう。
見る人を選ぶ映画だが、
見ておいて決して損はない。
良くも悪くも、絶対に退屈はしない。
鋭利なナイフで感情や脳髄をえぐられるようなマゾ的な快楽を得たい人は、
ぜひ見に行くべきだろう。
特殊撮影のごまかしなどは一切ない、
妥協のない、
本物の映画であることは間違いない。
※
かなり妖艶な(エロではない)内容なので、子供をつれていくべきではない(R15)。
恋人同士、夫婦などはいいかもしれない。
※
「不確実性」のブラックスワンとはなんの関係もない話である。
ブラックスワン
22,200