低粗利商材(物販など)をキーワード広告で攻略する方法の方針
キーワード広告(PPC)での、
低粗利の商材(粗利率30%以下など)は、
固有名詞が使える大規模物販(amazonなど)以外は、
中小企業がまともに利益を出すのが非常に難しい分野だった。
特に、
一般名詞(「ギター」とか「餃子」とか)経由での物販は、
初回購入の粗利益で、一人の顧客あたりの広告費をペイさせるのは、
2005年ころまでは絶望的な状況で、
総合物販ではなく、ひとつのテーマを持ったサイトが、
月商300万円をあげるのもそれなりの努力が必要な時代だったと思う。
それ故、
私が2006年の時に執筆した書籍では、
「キーワード広告市場でまともな利益を出したければ、粗利益率60%は必要」
と書いていた。
ところが2007年ころから、
かなり様相が変わり、
・検索市場全体の市場の拡大
・ビジネスサイト全体のレベルアップによる不安感減少
・検索経由でもよく「モノ」が売れるようになった
・ショップ側にコンバージョンカウンターが容易に入るようになった
(カートによっては入れることができないことが多かった)
・Yahoo!リスティング広告、Googleアドワーズ広告のコンバージョン測定精度アップ
・2010年秋以降の審査厳格化による怪しいサイトの激減
といった変化を通じて、
現在では、粗利率が20%~30%程度でも、
十分戦える市場に変化している。
実は、物販サイトでキーワード広告(PPC)に参入するのは、
今がかなりチャンスである。
こういった市場構造のゆがみに気づいていない人がまだ多いからだ。
物販の場合は、
粗利率の高いサービス業に比べて(「債務整理」とか「浮気調査」とか)、
クリック単価が急激に上昇するケースは少なく、
運用がかなり安定するのが大きなメリットといえる。
また、
「サイトで問い合わせ→営業成約→現金化」
というプロセスは必要がなく、
「コンバージョン=売上および利益の確定」
という測定の簡易さ、効果検証の時間の短さも、
広告運用精度を高める要因になっている。
さらには、
「モノ」は「サービス」と比べると、
キーワード数が増えやすいという特徴がある。
総じて、
「商品の力」や「広告の運用精度」が、
ストレートに成果に表れやすいといえる。
低粗利の物販(物販に限らないが)の場合、
キーワード広告(PPC)の攻略ポイントとしては、
以下の点が挙げられる。
●基本的な戦略
低粗利のビジネスの場合、CPA(顧客獲得コスト)の基準は、
2千円程度なるケースはよくある。
この程度の基準だと、50円のクリック単価で2%のコンバージョンが発生しても、
設定CPAを超える(2千5百円)ことになってしまう。
粗利の高いビジネスと違って、
「ちょっとしたこと」
で赤字になってしまうことがすぐに判明する粗利の低いビジネスの場合、
・過剰にコントロールしすぎてしまう(入札単価を頻繁に入れ替えるなど)
・「得する」ことよりも「損する」ことがイヤで消極的になりすぎてしまう
という間違いを犯しがちで、
これが「機会損失」を生んでしまい、
なかなか売上げが伸びない原因となってしまうことが多い。
●基本的な戦略方針
そこで、以下のようなキーワードの優先順位を高くして広告投資することになる。
1,できるだけコンバージョン率の高いキーワード
(=コンバージョン率が高ければ、有意水準が上がり、少ないクリック数、
少ないコンバージョン数で投資判断ができる
=いらぬ心配をして間違った判断をしなくて済む)
2,コンバージョンまでの時間が短いキーワード
(=結果が早くわかれば、不安になる時間が短くなり、
余計なアクションをしなくて済む)
例:「効果」は「調査キーワード」なのでコンバージョンまで時間がかかる。
つまり優先順位を下げる。
ポイントは特に「コンバージョン率の高さ」に着目する点。
意外に思われるかもしれないが、
粗利率が低いわけではない商材の場合、
コンバージョン率を「広告の運用」の指標にすることはほとんどない。
(基本は「コスト」「コンバージョン数」「CPA」の三つ)
CPAが悪い、コンバージョン数があがらない要因として、
コンバージョン率が基準値よりも低い場合は、
ホームページの改善が必要だが、
クリック単価が極端に低い場合(1円など)は、
コンバージョン率が仮に0.1%であっても、
それは大きな問題ではないためだ。
(要はかけたお金に対して儲かっていればよい)
物販と言っても、
ケースはそれぞれなので、
必ずしもすべてのケースに当てはまらないかもしれないですが、
低い粗利で悩んでいる人は、
ぜひこのような方針で取り組み、考えると有利な運用ができるかもしれません。
「低粗利商材の攻略セミナー」
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このへんの商材をお持ちの方、興味のある方は、
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